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ジョン•クーパー

ジョン•クーパー

ジョン•クーパー

教授(マスメディアとマスコミュニケーション)、アメリカ。

現在、ミズーリ大学のジャーナリズム学科の教授を勤める。 マスメディアとマスコミュニケーションを研究。 世界中にフィールドワークに出かける。自身の伝記を執筆中。

  • 麻薬の流行の背景には、孤独、消費主義、刺激を得たいがための軽率さ、「クール」でありたいこと、簡単に答えを受けたいなど等が考えられます。マスメディアが直接の原因ではありませんが、カルチャー→商業→メディアの相乗効果は明らかです。マスメディアがなければ、社会中で何百万もの人の間で「麻薬がこれほど早く広まらなかったと思います。

     

     

  •  ―マスメディアの力は巨大で、そこから得られる利益も大きいですが、マスメディアは若者文化に与える影響力について責任をもっと認識すべきでしょう。かといって若者に「諭す」のは効果的とは言えません。若者は拒絶することが目に見えているからです。マスメディアを通して麻薬乱用と戦う効果的な方法は、若者を諭すのではなくて責任やプライドといった価値観を醸成させることでしょう。若者は自分自身のことを良く分かっていないのです。他者と異なっていたいという願望が若者を時に麻薬使用のような壊滅的行動に走らせます。したがって、若者の間に本当の自尊心を涵養させ、麻薬使用が彼らの将来に与える打撃についてのメッセージを伝えることがマスメディアにとって重要であると考えます。

  •  ―反麻薬キャンペーンは「おまえは悪い、自分たちは正しい」式のやり方ではしばしば逆効果になります。私たちは皆弱く、愚かな考えを持っているものです。したがって、反麻薬の宣伝活動にあたっては先ず若者とのつながり作ることが重要となります。たとえば、メディアは若い世代の「クールになりたい」、「中年の価値観や文化に抗したい」といった気持ちに理解する必要があります。そうしてはじめて、若者に対してオールタナティブな考えを提示することができるようになると考えます。しかし、メディアの「おまえは悪い、自分たちは正しい」式のアプローチでは若者は拒絶するばかりです。若者のアイデンティティの模索や将来の選択への欲求というものは内から溢れ出てくる自然なものであるからです。メディアは、自尊心や「(幻想ではなく)本当の自分になりたい」というモチベーションから麻薬を拒絶することができた若者たちを紹介するべきかもしれません。これは「おまえは悪い」式の宣伝活動よりも効果があるでしょう。若者は両親に「諭されても」反抗を示すのですから、メディアという他者に諭されてはなおさら反発してしまうばかりです。まずは若者に共感してつながりを持つこと、次にお互いを尊敬し合うこと、その上で彼らの考え方を変える努力をする必要があるでしょう。

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